間取り作成講座 (第3章)緩和規定

<部屋を大きく(緩和規定)>

住宅を建築する際には「様々な制約」の項目に書いてある様な法律を
守らなければなりません。
しかし、法律には例外が付き物であり、その例外をどう使うかに
よって、その敷地に建てられる建物の規模(床面積)は大きく違ってきます。

 この項目では様々な制約に対する例外規定(建築基準法に書いてあります)
についてのお話をします。


 
駐車場による容積率制限の緩和

 容積率とは、その敷地の面積に対して何%の面積の建物が建てられるか
制限をするものでした。つまり敷地面積が40で容積率が200%の場合、
その敷地には80m
2の建物しか建てられません。

 ところが駐車場が屋内にある場合、駐車場部分の面積はある一定の
大きさまでは「延べ床面積」として数えなくて良い事になっています。

 このある一定の大きさとは、

駐車場の面積/駐車場を含む延べ床面積=1/5まで

 です。

 例えばある建物が、

駐車場の面積が20m
2
その他の部分が80m
2
 だった場合、延べ床面積は100m
2ですが、容積率算定上の延べ床面積は
80m
2となるわけです。これが駐車場による容積率の緩和です。


※ちなみに、駐車場の広さは原則(大型車を除く)として
1台あたり2.5m×6m以上必要です。住宅で建物の中に駐車場を設ける
場合には
2.73m×5.46m(9畳)程度取ります。
(2.73×5.46=14.90m
2

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地下室による緩和

 住宅を建てる場合には、駐車場と同じ様な考え方で地下室もある一定の
面積まで「延べ床面積」として数えなくても良いことになっています。

 この数値は、

地下室の床面積/延べ床面積=1/3まで

 つまり、地下1階付2階建てで
 1階40m
2・2階40m2
 地下40m
2
 だった場合、延べ床面積は120m
2ですが、容積率算定上の
「延べ床面積」は80m
2と数えることが出来ます。

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 駐車場の面積にしても地下室の面積にしても、
それぞれ、上限を越えた分はそのまま
「延べ床面積」に加算されますので注意して下さい。