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当社の事業方針

建築設計事務所は一般の方から業務を受注するのは大変です。何故でしょう?

建築設計事務所の業務は、建築士法上明記されており、「建築士は、その業務を
誠実に行い、建築物の質の向上に努めなければならない。」とあります。

全ての建築士事務所がこの法の精神を守っている訳ではありませんが、多くの
事務所はこの意識を持って業務に当たっています。

つまり、建築主様へのきちんとした説明責任があり、例えば、予算が掛かると
分かっているものは、「後からこれだけの予算が掛かります」と伝えなければ
ならないのです。

「実際に建て始めてみたら、追加工事が数百万円掛かった」と当たり前の様に
話す方も多いですが、それはきちんと設計(有資格者と打ち合わせ)をして
いなかったせいだと思います。

また一方で、建築士法により、住宅であっても、100m2(約30坪)または
3階建以上の設計は「木造建築士・二級、一級建築士」でなければ「してはならない」
と規定されています。

これにより、一般の、建築の知識の無い方が不利益を被らない様になっているの
ですが、この重要な法文、あまり守られていません。

アシスタントに作図作業をやらせるのは構いませんが、設計自体、例えば、間取や
配置、外観を考える作業は有資格者がやらなくてはなりません。

ところで、大手ハウスメーカーが皆さんの所に設計図を持って来たとします。
その設計者として名前が書いてある人物と、皆さんは会って話をする事が出来ますか?
「設計者」であれば、建築主の意向を詳しく聞いて、設計に反映する必要があります
から、親身に聞いてくれるはずですが、どうでしょうか。

きちんと設計を行うメーカーにだったら、皆さんが設計を依頼しても構わないと
思いますが、そんな当たり前のはずの話を今まで私はほとんど聞いたことがありま
せん。みなさんは、一度、ご自身で確認されると良いと思います。
ほとんどの方が納得させられてしまう様ですが、どんな理由があろうと、無資格者
による設計は違法行為です。

実は文系の学校卒の営業担当者が間取を考えて、CADオペレータに作図を頼み、
支店内にわずかにいる有資格者に簡単にチェックしてもらうだけ。
そんなプロセスで書かれた設計図を持って来るメーカーもたくさんあるのです。
そんな場合は図面を見れば分かります。建築の勉強をしていなかったり、経験が
浅くては快適な家を創れる訳がないのです。設計はそんな簡単なものではありません。

「大手メーカーだから間違いないだろう」と安易に発注してしまう方もたくさんいら
っしゃますが、もし、無資格の営業担当者からしか説明を受けていない時には、ちょっと
一息ついて冷静に対処して欲しいと思います。「私の家は誰が設計するのですか?その人と
打ち合わせがしたい。」という台詞を是非言ってみてください。図々しいお願いでは
ありません。あなたの家(30坪以上あるか3階建以上なら)は建築士が設計しなければ
ならないと、法律で定められているのですから。

もし、設計者ではない人が間違った説明をしていて、それを元に契約してしまい、後から
話が違う、という事になっても、大抵の方は「説明をしてくれた人は専門家では無かった
のだから。若い人を責めても可哀想だし。」と許してしまいます。おかしくないですか?
何故、設計者以外の人が設計打ち合わせをしていた事を疑問に持たれないのでしょうか。

建築士はそんな業務の仕方が出来ないのです。受注する瞬間まで聞こえの良い事を言って
おいて、受注した後に「実はこれとこれもあった方が良いのではないですか?」と進めて
最終的な工事金額を膨らませる。

こうした方が受注が取り易いのは当たり前です。しかし、私達はそういった事をしては
いけないと法律で定められており、それに従う事に誇りを持っています。

でも、だからこそ、建築士事務所は一般のお客さまから受注し辛いのです。

建築設計事務所に住宅なんかの設計を依頼したらいくら取られるか分からない、と
誤解されている方がほとんどですが、事実は逆です。建主が直接設計者を依頼すれ
ば、同じ建物を建てる場合、ほとんどの場合、他に頼むよりも総費用は安く上がり
ます。

ただ、契約前の打ち合わせの時点から、出来ない事は出来ない、とお伝えしますし、
費用の掛かる物は掛かる、住み始めてから問題となる事が予想出来れば皆さんの夢を
壊す事も伝えます。それは全て建主側の立場に立つためであって、完成したら分かっ
て貰えます。建築の知識の有る人間ときちんと打ち合わせを行い、設計をしておけば、
追加工事なんてほとんど発生しません。

快適な家に住んでいる人は他人に「快適だよ」とは言いません。当たり前の様にその
環境で過ごせるのです。しかし、不快な家に住んでいる人もまた、「不快だ」とは言
いません。それが当たり前だと思ってしまうのです。

私達が考える「不快な家」とは、風通しが悪かったり、居間に日が当たらなかったり、
部屋同士の動線が全く考えられていなかったりする家なのです。そんなひどい家が、
どこにあるの?と思われるかも知れませんが、街を歩けばそんな家だらけです。

ここで皆さんを守るために「建築を知らない人が書いた間取の問題点」のよくある
ケースをまとめておきます。絶対にこんな間取を持って来る様な所に設計は頼まない
で欲しいと思います。

勘違いな設計者達

本来は、家の設計は住む家族の方本人が始めるべきなのです。そして、そこで建築士が
知識や技術を提供して設計を行う。工事が始まれば、設計者が監理者となり、建築主の
利益を保護する。

その啓蒙活動の第一歩として、数年前から「間取作成講座」というものをメインとした
サイトを公開して来ました。このサイトを訪れて実際に設計を依頼して下さった方は3名
いらっしゃいます。その方々の住宅が都内に3棟建っています。

それ以外の方でも、相談メールを頂いて回答だけさせて頂いた方も数10名はあり、
特に地方の方等にはアドバイスだけしか出来ないケースも多いのですが、その皆さんが
少しでも建った建物に幸せを感じていれば良いなあ、と思うのですが、ここ1年程、
サイトの更新をさぼっていた結果、ほとんど問合せが無くなってしまいました。

そして、最近街を歩けば、以前よりも増して、ひどい住宅が氾濫しつつある状況です。

「綺麗ごとを言っている場合じゃない!」と思い、サイトのリニューアルに伴い、
言いたい事を書く事にしました。メーカー等に対する非難色も出てしまうため、悩み
ましたが、非難はしても誹謗中傷はけしてしない様にしたいと思います。

皆さんが家を建てるにあたって、設計段階から納得出来て、家が完成したら、住まい
から幸せを感じられる様な、そんなプロセスのお手伝いが出来れば嬉しく思います。

是非、気軽にご相談下さい。相談は無料です。

        2002年7月 有限会社向井建築設計事務所 所長 向井 一郎

会社概要

正式名称  一級建築士事務所 有限会社 向井建築設計事務所

業務内容  建築物の設計・監理・調査業務

所長    向井 一郎(一級建築士281444号)

スタッフ  4名(所長含む)/内設計課2名

所在地   東京都江戸川区北小岩8-25-8

連絡先   TEL 03-3659-3971 FAX 03-3658-8427

      E-mail mail@mukai.com

提携先   一級建築士事務所 有限会社 茶円設計(構造・耐震業務担当)

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